※台風21号が南海を日本列島へ向かっています。非常に強い台風で明日縦断と！
今月の表紙写真は 
昨秋の大野山で素敵に湧いた雲を。大野山は駅から歩ける便利な山、東海道線下り一番電車に乗れば谷峨駅に日の出の頃に着きますので写真を撮るには申し分ありません。もちろん晴れていれば富士山も登って直ぐ見られる良い山です。
ちなみに今年は5回大野山へ登頂、我が裏山のようなところ、40年あまりで数百回は登っています。
今月の本は 円仁の遣唐使としての中国での9年間の記録「入唐求法巡礼行記」を元に
エドウィン・Ｏ・ライシャワー博士(1910~1990)が英語で著した「円仁 唐代中国への旅・『入唐求法巡礼行記』の研究」を田村完誓(1930～1986 当時は立正大学講師)氏が翻訳した本。 1963年実業之日本社から発行、それを講談社が文庫本で1999年6月第1刷、その第16刷発行（2016年6月）のを購入でした。結構読まれているようです。
歴史にも興味ありましたし、その旅の記でもある遣唐使・円仁の「入唐求法巡礼行記」を知って調べていく内にこの本にたどり着きました。興味あるけれども読みづらい文庫本でしたが、今売り出している拡大メガネのハズキラージを購入していくらか読みやすくなり乗りました。読んで熱中していくほどに知的好奇心をくすぐり、また円仁(慈覚大師)の唐時代(838~847)の中国を旅した世界に引き込まれていきました。
書き出すとキリがなくなりますが、著作者もそれを翻訳した田村完誓氏も素晴らしい学者、人物。1100年前の円仁に惚れ込んでの大いなる仕事、それはひとえに円仁の日記から触発されての唐時代の中国を世界中の人に教え楽しませようとした真摯な学者の奮闘でした。
マルコポーロの東洋見聞録は有名ですが、それより4百年前のこの円仁の旅行記は初めて耳にでした。河口慧海の旅行記や森浩一氏の著作本などに親しんでいたこともあり機が熟してたのでしょうか、それとも著者の思いが伝わったのでしょうか。
読書の秋にしては早すぎますがこの半月余り、拡大メガネをかけて没頭しています。
まだ2/3ばかり読み進んだだけですが円仁の旅記録と共に唐時代の諸々のことがエドウィン博士の努力によって詳らかに知ることが出来ています。
インドから伝来した仏教は唐時代のその頃は支配者たちにあわず弾圧され始めた頃のようです。円仁は丁度ぎりぎりに間に合ったようで、日本に持ち帰り大師までにと。
当時の朝鮮との関係も分かってきましたし、遣唐使の命をかけた唐への思慕も納得出来ました。空海や最澄は知らない人はないほどですがこちらの著作物にはまだ。
有名な「天の原 ふりさけ見れば春日なる 三笠の山にいでし月かも」の阿倍仲麻呂も唐に渡って帰国を何度も試みるもベトナムに流されたりして再び日本の土を踏むことがなく客死と、その異国で詠んだ悲哀と知らず。
まだまだこの本にたいして想うことはつきませんが読み終わってから機会ある度にこの本や円仁に関して想いを書こうかと思っています。原書の「入唐求法巡礼記」そのものは漢字ですので手が出そうもありませんが。
知的好奇心をくすぐるこの本にしばしと、我が旅の一環です。
山と渓谷９月号は 今
月号は谷間のような、それなりに読みたくなるのもありましたがほとんどはペラペラめくりのビギナー用特集。その中で町田満（1949～）氏の写真展から「富士憧憬 ……永遠に美しく……より」の素晴らしい富士の写真4枚に感動でした。
その写真展が9月中旬に富士フォトサロン東京でと、その大きく伸ばした富士の写真を鑑賞に出かけたいと思っています。
山野井泰史氏のインタビュー記事も、「ビョンド・リスク」の魅力へのなどは面白し。
その他連載の「北岳小屋物語」や「奥多摩 山、谷、峠、そして人」、「上越・信越 国境山脈」なども読み出せば面白いですがその時間があまりなしと。
山辰秋号は 想いは色々も中身は無しと遊び心は変わりません。表紙写真は紅葉の高妻山を、昨年戸隠キャンプ場テン泊しての往復途中の稜線尾根から撮ったものです。この後直ぐ雲に巻かれて高妻山は手前までで登頂せずは心残りとなっています。
今月の酒は 
獺祭の特別バージョン、豪雨災害の影響で温度設定がうまくいかずと人気漫画の島耕作イラストで復興支援も兼ねての売り出しのを。
精米度は5割、でも1200円で。それも200円は支援にまわすとか。で、奮発し日を変えて3本も購入でした。
味はうまくも少々甘いような、いつものようにコップ一杯と日に分けて冷やで楽しみました。
ニッポン放送・垣花正のあなたとハッピー聴きながら。
天気雨曇り、気温28.8℃、湿度65%。エアコン時折使用。
平成30年９月4日AM 湘南山辰