※辻まこと氏を知ってその愛した山へと奥日光から峠の地蔵さんを探しながら。
＜昭和56年9月29日～9月30日＞
辻まことさんを知ったのはこの年の5月、山帰りの電車待ちに寄った松本の本屋だった。
「画文集山の声」。今は出版社が変わったが岳人を出していた東京新聞から46年初版、10年後の第三刷を購入したのだった。帰りの電車で夢中になり読みふけっていた。
それ以来辻まことさんの本を探し回った。
(←鬼怒沼)
辻まことさんが亡くなって6年経っていた。もうその歳を越えているがあの時は精神的にも何だか変な何かに飢えていた。その後オヤジの辻潤に惹かれたのも自然な成り行きであった。
山からの絵本にもこの奥鬼怒温泉郷辺りの話が出てくる。奥日光から根名草山越えて手代沢温泉へ良く通っていた。宮下老が健在の頃、熊にも驚かされたりなどと面白き話が。
そんなこんなでその足跡を辿ったような旅だった。泊まったのは日光沢温泉だったがこちらの老主人も健在だった。翌朝鬼怒沼往復して帰京と。
辻まことさんが去った同じ年に田部井淳子さんがエベレストに女性初登頂。その田部井淳子さんが数日前無くなったのは寂しき。追憶が重なってしまった。
平成28年10月23日PM 湘南山辰