№20-2 上田城、小諸懐古園など初夏ぶらり　　　　　＜ｐ１＞

　昨夜の酒が利いたか、夜半過ぎにトイレに立ったが我が家と勘違い、それに宿のトイレは階下で少々迷って。その後はよく寝たが５時に起き上がる。温泉宿ではないので朝風呂はなし、階下の洗面所で洗顔後しばらくテレビに。
　　　　　　　　　　　　(小諸の地図 →)

　窓外を見ると生憎曇っていた。それで山へ行くのは止して朝食はそのまま宿のをと。その朝食まで時間ありでカメラだけ持って宿の草履で上田城へまたぶらり。　

 

(宿の二階から)	(宿の入口)
(旧藩邸跡の県立上田高等学校)	(堀と塀のあるゴージャスな高校)

　昨日は遠回りして上田城だったが今朝は迷うことなく昨日宿へ戻る道と反対に上田城址を目指す。藩屋敷跡の上田高校の門を見て右へ、堀があり石垣に囲まれた贅沢な学校だった。回り込んで城へ向かえば上田市役所なども。古い建物も目について良き散歩。二ノ丸橋について城址へと入る。城内からラジオの音が、ラジオ体操かと直ぐ解った。まだ始まってなくもあちこちに年輩者が集まっていた。それを橫目に城址公園ぶらり、今度は東虎口櫓門から入る。

	(← 太郎山展望)　　　　　　　. (上田城へ二の丸橋から) （← 旧上田市立図書館・1915年築)
.　　　　　(上田城東虎口櫓門 →) (難攻不落の真田石城壁) .　　　　　(旧城内の真田神社 →)

(見ごたえある石灯籠)	(拝殿前の狛犬・岡崎型 昭和7年奉納)

	(← 真田神社拝殿)　　　　　　. (上田城西櫓) (← 真田幸村公合祀の)　　　　　.

(真田神社の石鳥居・靖国鳥居）	(東虎口櫓門から退場)

　朝日が差し明るくなっていた。真田神社の鳥居をくぐって神社拝殿へまた。若い女性が犬連れて先に、しばらく待って写真撮り、狛犬もまた。拝礼して背後の西櫓も同じく撮る。もう時間と真田神社を出て東虎口櫓門から出る。ラジオ体操も終わって静かになっていた。二の丸門出れば大通をまた市役所など見ながら桂木旅館に戻った。

(宿の食堂で朝食)

　朝食の準備はできていたので、早速声をかけて朝食を。昨日の三人組はまだ寝ているようで一人先に、丁度良きおかず、ご飯もおかわりして満足の。そのまま部屋に戻りザックを担いで宿を出る。老女将が見送ってくれた。そのままもう駅へ、曇り空なので山へは向かわず別所温泉でもと。

	(← お世話になった宿を 7:30に) (←↑ 上田老舗のみすず餅本舗、 飯島店が駅前通りに。1924年築)

　駅に着いて上田電鉄別所線改札へ行き時刻表見れば別所温泉行きは１時間近くなかった。それでしなの鉄道へ行けば本数多く直ぐ小諸行きがあった。カードは使えず昔ながらの切符購入だったが、電車が来るところで間にあわないと駅の証明書を持って改札口を、係員に次は切符購入してくださいの注意を流して急いでホームへ。通勤電車で降りて来た乗客をかき分けながら乗り込んだ。

(上田駅・三路線が)	(しなの鉄道線小諸行きに)

　車内は空いて座れ、のどかに走るしなの鉄道の車窓楽しみながら。新幹線が長野まで出来てからは久方ぶりの旧信越線だった。千曲川沿いに走るので平坦な、右側だったので山は特に見えず。

（小諸駅）	（島崎藤村の惜別の歌碑）
（懐古園入口門・旧小諸城三の門）	（その扁額味わいあり）

　小諸に着けばやはり懐古園と駅を出て陸橋渡っていく。小諸駅の記憶は全くなかった。まずは島崎藤村の歌碑、「惜別の歌」のを見て懐古園へ。旧小諸城三の門から入ってゆく。三之門の扁額も味わいあってさすがに重文、造りもがっしり見ごたえもあった。小諸園の開園はまだだったが横から自由に入れた。掃除している人に聞けば時間前はいいよととがめられることもなし。古城の石垣もそのまま残って歴史を感じさせ味わいがあった。

（小諸城二の丸門跡）	（浅間山見ゆ）
（懐古神社の鳥居を入口と中から）

.　　　　　　　（懐古神社拝殿 →） （その神額） .　　　　　（裏手に天守台跡が →）

　二の丸門跡を入って庭園のようなところに上がったり稲荷大明神なんて小さな社に拝礼したりしながら。自然も豊かで大木も多し。そうして懐古神社というりっぱな神社が、その鳥居をくぐっていく。まだ見物客は少ないのでゆっくり。ツツジや藤の花も咲いていた。池には大きな鯉が賑やか。狛犬は居なかったが灯籠に味わいがあった。

（大洪水の後掘られた荒神井戸 →） （樹齢5百年の大ケヤキ） （園内の味わいあるそば処 →）

　拝礼済まして回り込んでいけば天守閣跡の城壁があった。足場の悪い石段を上がればちょいとした広場になっているだけ、くねった松の木一本が想いをかもしていた。その天守閣跡の周りを下っていけば大きなケヤキがあった。島崎藤村も見上げたであろう大木古木、幹周り6.5㍍、樹齢5百年とは小諸城築城当時からあったか。その奥に島崎藤村記念館があったが入口覗いただけ。藤村の胸像を見て周りを散策していく。
……小諸なる古城のほとり、雲白く遊子悲しむ　……など暗記していたがもう最初だけ。

.　　　　　（島崎藤村記念館 →） （藤村の胸像） （懐古園内に藤村の詩碑が →）

　先程の天主閣の城壁を回り込むように行けば千曲川をながむる茅葺きの良き東屋があった。二人が憩っていたが、作業している人で挨拶して富士は見えますかと聞いたりしてしばし寛ぐ。霞んでなくても富士は滅多には見えないとのことだった。見物客も少しずつ増えていたがまだ静か、春先は花見で賑わうような庭園を歩いてその富士見台へ出たが千曲川見るだけ。

	（← ↓ 天守台城壁） (← 二の丸門跡の石垣)　　　　　.

　時間がまだ早いので園内にあるそば屋なども閉まったまま。元の入口に戻っていけば開園したようで売り場は開いて人が入っていた。動物園側から出て行く。三の門の扁額をまた見てトンネルをくぐって行けば町家の方に出た。少し歩けば大手門、こちらも重文の味わいあるものが見られた。城より城下町の方が高いところだった。

（小諸城大手門・1612年築・重要文化財）

　後は町をぶら歩いて目につく寺社などを見物と。旧北国街道とあったが中山道から追分で北国街道が始まるのにその旧街道か、小諸も重要な宿場町で栄えたのであろう。今も頭にふと、新幹線の駅を軽井沢の次は佐久平へ変えた政治ヤにバカヤロウとまた。わざわざ遠回り、小諸に駅を作れば真っ直ぐ信越本線通りだったのであるが。それにせっかく作った佐久平駅乗り降りは小海線利用するときだけである。この例は幾つもある。あの上毛高原駅も同じパターン。いや止そう癪の種がどんどん芽吹いてしまう。

（角の大塚店・大正時代築・史蹟）	（そば処 丁子庵・明治18年築）

　その北国街道は昔から栄えた宿場町を通っているので歴史に残る寺社や町家が多くある。商店街のそれと目につく寺社を巡った。右回りで酒屋やそば屋の古い建物見ながらまずは養蓮寺、浄土真宗のお寺さん。それなりに扁額なども良く設備も一通り揃って大きなお寺だったが奥の方に入り込んだところで飼い犬に吠えられて直ぐ退散だった。

（浄土真宗 養蓮寺・力士雷電の菩提寺）	（本堂の扁額）
（日蓮宗 実大寺・山門と本堂）
（健速（たてはや）神社の両部鳥居）	（健速神社と大ケヤキ）

（健速神社鳥居の神額）	（拝殿の向拝、味わいあり）	（神木の大ケヤキ）

　北国街道に戻って次は見ごたえある山門の日蓮宗実大寺、その隣に味わいある健速神社と連なって満足の、ケヤキの老大木と拝殿の彫り物に見ごたえが。駅からの大通りに出ればこれまた味わいある商店が連なっていた。

（みこし橋）	（そば七屋）
（大和屋紙店）	（江戸後期の町家・結城屋）

　通りを北へ上がって行けば大きなお寺、高麗門にりっぱな楼門のある浄土宗光岳寺。残念ながら本堂は修復中だった。参道には稲荷神社や宝篋印塔、石仏などがあった。りっぱなお寺と思ったら、徳川家康公の大方様菩提寺だった。

（光岳寺の足柄門・小諸城から移築）	（浄土宗 光岳寺本堂・屋根塗装修復中）
（光岳寺楼門・1716年開扉・小諸城下でただ一つという二階建て山門）

　本堂の工事している屋根を見るように周って上の道へ。上部に送電鉄塔や寺社のようなが見えたがもう良しと、花の公園見て下る。大きな墓所、欅の大木が墓地の中に幾本も連なって壮観。その墓地を見ながら下れば宗心禅寺というまたりっぱなお寺があった。本堂の扁額撮って通りへ出た。

（宗心寺墓地に大ケヤキが）		（尊大姉の墓・大正の）

（曹洞宗 宗心寺本堂）	（その扁額）
（小諸観光交流館）	（小諸駅）

　また良き商店街を見ながら小諸駅に戻る。小諸駅では小海線佐久平へ出て新幹線か軽井沢出てかと少々迷ったが、同じような発車時刻にせっかくとしなの鉄道線で軽井沢に出た。のどかな車窓を空いたボックス席から、でも浅間山の見えない車窓だったので時折ドアの窓へ立って撮ったりしていた。

（しなの鉄道線電車・軽井沢駅にて）	（旧軽井沢駅舎）
（旧軽井沢駅の）	（昔の軽便鉄道機関車が）

　軽井沢駅では新幹線へ案内標示がはっきりしないのでそのまま改札口を出た。それが良かったようで旧軽井沢駅の駅舎を見ることが出来た。昔利用したことはあったがまったく記憶無しで初めてのようなモダンな駅舎だった。一旦通りに出て外人多き町を少々。不動産屋の売り出しの額を見てその桁の違いに驚くも縁のない話。新幹線駅へ外の階段から上がっていく。

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（軽井沢駅前通り）	（旧軽井沢駅舎）
（北陸新幹線軽井沢駅）	（あさま号東京行きに 12:00）

　見晴らしよく先程の旧駅舎も眺められたが浅間山方面は雲が覆っていた。東京行きの新幹線は20分後にあったので一応２連席の窓側指定席購入。売店で飲食物購入して待合室で缶ビール飲みながらしばし。
　あさま号で空いていると思うも指定席購入だったがその席に座ってがっかり、背後席二人連れの女性が変な咳をしていた。直ぐ前でこちらはビールを飲もうかというところ、見ればマスクでなく薄いマフラーのようなので口をふさいでいただけ。空いていたので3連席側の窓際に移った。

（車内で飲食しながら）	（車窓から送電線眺めて）

　後から車掌がきたが理由を言えば席を換えてくれた。結局往復とも味気ない東京砂漠を見るはめになった。上野で降りるのは毎度のこと、上野東京ラインに乗り換えて藤沢には14時半帰着だった。　　　＜先頭ページへ＞　　　＜20-1 聖山へ＞　　　　(山辰通信5/15)　

※ニコンデジカメD750、ズーム24～120㍉、70~300㍉。キャノンG7X使用。
※寺社拝観……真田神社、懐古神社、養蓮寺、実大寺、健速神社、光岳寺、宗心禅寺など。
　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(令和7年5月23日記録完）